7月19日の誕生日の木は「ナツツバキ(夏椿)」です。


東北地方南部~九州に分布する、ツバキ科ナツツバキ属の(ツバキ科の中では珍しい)落葉高木です。
樹高は5~20m。 学名はStewartia pseudocamellia です。学名のpseudocamellia は「ツバキに似た」という意味で、ツバキと言えば冬に咲く花ですが、同じツバキ科で夏に花が咲くことからナツツバキと名づけられました。

シャラノキ(沙羅木)とも言われ、寺院に多く見られます。
これは、江戸時代に編纂された百科事典「和漢三才図絵(わかんさんさいずえ)」に、ナツツバキを釈迦入滅に因む娑羅雙樹(さらそうじゅ 沙羅双樹)と記されたことから、本種を本来の娑羅樹(さらのき インド、ヒマラヤ原産 フタバガキ科)に見立て、寺院に植えられるようになったことから…と言われています。

 

葉は互生し、葉身は倒卵形あるいは楕円形で、やや厚い膜質です。縁には小さい鋸歯があり、表面は無毛、裏面には絹毛があります。

成長するにつれて、樹皮がはがれて燈褐色や薄い茶色のまだら模様になるのが特徴で、花がなければサルスベリやリョウブと見分けるのが難しいそうです。(ナツツバキをサルスベリと呼ぶ地方もあるそうです。)

6~7月に葉腋からでる花柄に5~6cmの白い花を咲かせます。花弁は5枚で縁に細かい鋸歯があります。
冬に咲くツバキと同様に、花弁の基部は合生し、多数ある雄しべとも合生します。

ナツツバキの果実は5角卵形で、先が尖っています。冬に咲くツバキとは、この実や種子の形が大きく違います。

ナツツバキの材は、紅褐色で堅いため、床柱、器具、彫刻などに用いられるそうです。
また、茶花には欠かせない存在で、利休七選花の一つでもあります。

 

ナツツバキの花は朝に開花し、夕方にはポトリと落ちる一日花です。
花ごとポトリと落ちるさまが斬首を思わせ、不吉とされることもありますが、同時にその潔さや儚さが人をひきつけてやまないのかもしれません。

花言葉は「はかない美しさ」「哀愁」「愛らしさ」「愛らしい人」

「沙羅の花」が季語になっており、たくさんの俳句が詠まれています。

 

  沙羅の花ひとつ拾へばひとつ落つ   石田波郷