キンモクセイ

スタッフの正貴です。
今日は秋の花の代表、キンモクセイをご紹介したいと思います。
「誕生日の木」として以前にも扱っていますが、今日はその続編です。
以前の記事はこちらをどうぞ。〈誕生日の木 9月27日〉 

キンモクセイについて書こうと思ったのは、事務所近くのお宅でキンモクセイが咲いていたからです。「あれ、このキンモクセイ、確か先月くらいにも咲いてたよな?」と思い出したのがきっかけでした。

これは二度咲きと呼ばれる現象です。

二度咲きとは、読んで字のごとく「一年間に二回咲く」ことで、返り咲きとか狂い咲きとも言います。キンモクセイにはよく起こることらしく、気温が上がると二度咲き、三度咲きが起こるという研究結果もあります。研究によると、気温が上がることで花芽ごとの開花時期にズレが生じ、結果として二度咲き、三度咲きになるんだそうです。何度も花期を楽しめるのはお得に感じますが、温暖化の影響だろうかと考えると手放しに喜べない気もします。

二度咲きとして他に有名なのは、サクラです。先日、賀茂川の河川敷でソメイヨシノが開花しているとして、新聞にも取り上げられました。サクラの場合はキンモクセイとはメカニズムが少し異なり、台風など風で葉が散ったあと、温かい日が続くと、冬が終わり春が来たと勘違いしたサクラが花を咲かせるのです。実際に賀茂川のソメイヨシノも、花のあとに瑞々しい緑の新芽を出していたので、なるほど春と勘違いしたんだなぁと納得しました。

(ちなみにサクラの中には「冬桜」と呼ばれるグループがあり、もともと秋~冬に咲くサクラもありますので、「秋に咲くサクラ=二度咲き」だ! と判断することは難しいです)


ところで子どものころ、「キンモクセイってあるんだから、ギンモクセイとかドウモクセイとかもあるのかな?」などと考えていた時期がありました。小学生らしい純粋な疑問ですよね? 今になって考えると、金・銀・銅の並びは安直すぎるとも思います。

結論から言うと、ギンモクセイはあります。というより、キンモクセイはギンモクセイの変種とされているので、ギンモクセイのほうが先になります。白い花で、なるほどキンモクセイに比べれば銀色としても納得です。どちらも中国原産で、日本に輸入されてきました。


キンモクセイについてもうひとつ、面白い話があります。キンモクセイの実です。花はよく目にすると思いますが、その後、実がなっているのを見たことはありますか?

日本のキンモクセイには実がならないのです。これは日本のキンモクセイがすべて雄株、オスの木だからです。
植物に雌雄があるのは珍しいことではなく、身近なところではイチョウやヤマモモ、意外なところではキウイフルーツなんかも雌雄があります。なのでオスの木には実が付きません。

これは中国から輸入されたとき、雌雄ばかりだったことが原因です。キンモクセイは雄株のほうが多くの花を咲かせるため、観賞用として雄株が輸入されたそうです。その後、輸入木が挿し木で増やされたので、日本のキンモクセイはオスばかりなのだとか。

小さな黄金色の花をたくさん咲かせ、二度咲いてまで、甘い香りで私たちを楽しませてくれるキンモクセイ。
それにも関わらず、結実しないということは、自然に増えることはないということで、そんなことを思いながらキンモクセイを見ると秋の物悲しさを感じさせられますね。

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