モミジバスズカケノキ

スタッフの正貴です。

前回の記事でお伝えした通り、今回はモミジバスズカケノキについてお話したいと思います。
…本当はもう少し早くに書こうと思っていたのですが。遅れてしまい申し訳ありません。

さて、モミジバスズカケノキと大変長い名前の樹ですが、フウの樹があってモミジバフウがあるのと同じように、スズカケノキがあってモミジバスズカケノキがある、という関係になります。この二種類はどちらもプラタナスという名前で総称されることが多く、こちらの呼び名のほうが馴染みがある人も多いかも知れません。まずはこのスズカケノキから紹介しましょう。

スズカケノキは街路樹によく採用されており、かつては堀川通りの堀川沿いにも多く植えられていました。
伐採に至った経緯はよくわかりませんが、大きくなって倒伏の可能性があった、木陰が大きくなり近隣住民の日照権が問題になった、虫が多く出るようになった(プラタナスグンバイという虫がよく発生します)、などが考えられます。
数は減ってしまいましたが、今でも区民の誇りの木として、大きなスズカケノキが堀川沿いに残されています。

スズカケノキの名前の由来は、秋に垂れ下がる実にあります。クリスマスツリーの飾りのような、鈴に似た実をつける姿が、鈴を掛けているように見えるのです。…実際はこれが山で修行をしていた山伏が身に着けていた房、「鈴懸」に似ていたからということなのですが、現代で山伏と言われてもピンときませんね。

花言葉の「天才」「好奇心」は、古代ギリシャの哲学者プラトンが、プラタナスが植えられた森で哲学を説いたことに由来します。

先日写真を撮ろうと近寄った際にこの実が落ちていたのですが、ここで発見がありました。遠くから見るとまるで果実のように見えた実ですが、落ちたものを拾い上げてみると、まるでタンポポの綿毛のような種がぎっしりと密集して形作っていたのです。調べてみると、やはり風に乗せて種を運ぶ、風散布を行う植物でした。てっきり鳥や動物に食べてもらって種を運んでもらうタイプだと思っていたのですが…実際に見てみるのは大きな発見、体験がありますね。

さて、モミジバスズカケノキです。これはスズカケノキに似ているのですが、スズカケノキを親とする交雑種になります。西アジア原産のスズカケノキと、北アメリカ原産のアメリカスズカケノキをかけ合わせたものが、モミジバスズカケノキです。

交雑種ということもあり、この二種はよく似ています。花言葉にしてもこちらは「天才」「非凡」と、ほとんど同じような言葉。ですが、葉っぱなどに微妙な差があります。葉っぱをよく見てみると、モミジバスズカケノキの葉は切れ込みがやや浅く、スズカケノキは深い切れ込みが入っています(写真が悪くて申し訳ありません)。ということは、「切れ込みが浅いほうがモミジバ」という覚え方ができますね。

さて、以前に僕が書いた記事の中に「モミジとカエデ、どう違う?」というものがあります。

モミジとカエデ、どう違う?

端的に言いますと、「切れ込みが深いのがモミジ、浅いのがカエデ」ということになります。
……んん?今回の覚え方と逆ですね。
スズカケノキは浅いほうがモミジバ、カエデ類は深いほうがモミジ。なんともややこしいですね。これも調べてみると、モミジバスズカケノキの別名にカエデバスズカケノキというものがありました。カエデの名ではなくモミジの名のほうが一般化されたというのは、それだけ日本人の中ではモミジという存在が大きい、ということでしょうか。

モミジバスズカケノキもスズカケノキも、どちらも大気汚染に強いことから街路樹として多く導入されていました。しかし昨今は車の品質が上がり大気汚染害そのものが減っており、大気汚染に強いことは大きなメリットではなくなっています。また腐りやすいという欠点があり、内部に空洞ができたためにポッキリと折れてしまう、という被害が頻発します。堀川通りは植え替えが進められたわけですが、目まぐるしく技術が進歩し変遷していく中で、今一度、身近に存在する環境を見直す必要があるのかも知れません。

モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴掛の木)

【学名】Platanus x acerifolia

スズカケノキ科 スズカケノキ属 落葉高木

高さ:10~30m

花言葉:「天才」「非凡」


スズカケノキ(鈴掛の木)

【学名】Platanus orientalis

スズカケノキ科 スズカケノキ属 落葉高木

高さ:10~30m

花言葉:「天才」「好奇心」

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