林業あるある
「林業」って聞くと、みなさんはどんなイメージを持たれますか?
「チェンソーを持って、大きな木をガツンと切り倒すワイルドな世界」そんな風に想像される方も多いのではないでしょうか?
でも、実は、その舞台裏(というか彼らの日常)をのぞいてみると、普通の感覚とは別次元の面白い常識(生態?)が溢れています。今日は、そんな「林業あるある」について少し書いてみます。
あるある①体型編
- 握力と前腕の筋肉がバグる
重いチェンソーを握ることが多いからか、前腕(腕の筋肉)がどんどん太くなっていきます。 - ジム不要の天然アスリート体型
毎日がハードな自重トレーニング(自分の体重+重い機材)。そのため、脂肪は限界まで削ぎ落とされ、インナーマッスルがバキバキに鍛えられた「天然の細マッチョ」になります。 - どんな急斜面でも平然と歩く(歩行能力の異常発達)
一般の人が四つん這いになって登るような急斜面を、重い機材を担いだままスタスタと普通に歩いて登っていきます。
山から街に下りてくると、平地が歩きやすすぎて逆に違和感を覚えることもあるそうな。
あるある②生き物・自然の脅威編
- 「ブト(ブヨ)」と「ヒル」は日常の挨拶
夏場は、対策をしていてもどこかしら刺されます。特にヒルは、気づいたら靴の中が血まみれになっていることも。
最初は悲鳴をあげていた新人も、そのうち「あ、また吸われてるわ~」と無表情でデコピンして剥がすようになります。 - 怖いのはクマより「スズメバチ」
クマももちろん怖いですが、遭遇率と実害で圧倒的に恐れられているのはスズメバチ。羽音が聞こえた瞬間の緊張感は、現場の空気を一瞬で凍りつかせます。どれだけ警戒していても、スズメバチに刺されて病院へ運ばれた経験がある人も多いです。エピペンは必需品です。

あるある③アイテム編
- 地下足袋(スパイク付き)への絶対的な信頼
高級な登山靴よりも、現場の職人が愛用するスパイク付きの地下足袋こそが最強のフットウェア。足裏で山の斜面をダイレクトに感じる感覚は、一度慣れると手放せません。 - 漂うのは「天然アロマ」ではなく、「地球の匂い」
仕事着から、スギやヒノキのみずみずしくて爽やかな香りがするかと思いきや、圧倒的に漂う香りは「土の匂い」です。洗剤のポテンシャルを限界まで試すようなその「地球の匂い」こそが、山で生きる人たちのリアルな生活の香りなのです。 - チェンソーへのこだわり
チェンソーなんて、どれも同じかと思いきや、職人たちはチェンソーにこだわりを持っています。「ハスクバーナ」と「スチール」がチェンソーの二大巨頭と呼ばれますが、それ以外の「ゼノア」や「キョーリツ」なども人気があり、用途によって使い分けています。 - マジックの「マッキー」への異常に厚い信頼
材に文字や印(マーク)を書くとき、過酷な雨や泥に耐えうるのは結局「マッキー」が最強。必須アイテムの1つです。
あるある④日常生活編
- お弁当の白米は2合がスタートライン?
街のランチと言えば適度な糖質制限やヘルシーなメニューが人気ですが、山ではそんな生ぬるいことは言っていられません。何せ消費カロリーが運動部の高校生並み、あるいはそれ以上だからです。毎日2合近くの白米をぎゅうぎゅうに詰めたデカ盛り弁当持参がお約束。山を歩き回るエネルギー源は、おしゃれなカフェ飯ではなく、圧倒的な「炭水化物の塊」なのです。 - 雨の日のテンションの上がり方が「小学生の台風」並み
山の現場は雨が降ると「作業中止」になることが多いため、前日の夜に天気予報で雨マークを見ると、大の大人が小学生のように、心の中でガッツポーズをしています。 - やたらと「暦」を気にする
常に危険と隣り合わせの現場だからこそ、縁起をものすごく担ぎます。「今日はなんか嫌な予感がする」「暦が悪い」という直感を大切にして、無理な作業を避ける引き際の良さを持っています。

……と、ちょっと破天荒な「あるある」の数々をお話してきましたが、実はこれ、少し「昔ながらの職人さん」の一面でもあります。
最近の林業は、良くも悪くもすっかり「サラリーマン化」が進んでいます。
イマドキの若い作業員さんたちは、会社員としてきっちり週休二日で働いていたり、雨の日は山に行かずにオフィスで書類仕事をこなしたり。
お弁当も2合のデカ盛りではなく、スマートにコンビニで済ませる世代も増えています。
業界が安全でクリーンになっていくのは素晴らしいことです。が、昔ながらの泥臭くて、蜂に刺されても笑っているような、どこか愛おしい「ザ・職人」な生態が薄れていくのは、ちょっと寂しい気もしたりします🤣
新旧ふたつの常識が混ざり合う今の林業。
みなさんのイメージする山の人たちは、どちらのタイプでしょうか?

