モミジバフウ

スタッフの正貴です。
先日車で堀川紫明を走っていると、妻が「あの樹ってなに?」と聞いてきました。曰く、「モミジみたいな葉っぱだけどちょっと違う気がする」とのこと。

確認すると、なるほどカエデ類に似ている特徴的な葉っぱです。ですがモミジと比べるとまっすぐな樹幹で、たしかに違う気がする、というのもわかります。

似ているのも当然、これはモミジバフウと呼ばれる樹です。モミジみたいな葉っぱをしているフウの樹、という意味で、モミジなどのカエデ類とは違う種類の樹になります。ちなみにモミジバフウはモミジに似ているため5つに分裂していますが、フウは3つに分裂しているという違いがあります。

フウとカエデの見分け方としてはふたつあって、フウの仲間はまっすぐ上に伸びるので街路樹に向いている形ですが、カエデの仲間は光を求めてあっちこっちに伸びていくため横に広がる樹形となります。またもっともわかりやすい見分け方としては、カエデ類は葉っぱが一か所から対になって出てくる「対生」と呼ばれる葉の付き方をしていますが、フウは葉っぱが左右交互に出てくる「互生」という付き方をしています。

モミジバフウという名前、漢字で書くと「紅葉葉楓」と書くのですが、…カエデ、という字が入っていますね。実はこの「楓」という字、もともとは「フウ」のことを指していました。日本に来てからカエデにもこの字が使われるようになったのです。と、いうことは、フウという樹は元々は海外の樹、ということになりますね。フウは中国原産で、別名をタイワンフウと言います。さてモミジバフウはというと、こちらは北アメリカ原産で「アメリカフウ」と呼ばれることもあります。

フウもモミジバフウも、カエデ類と同じく紅葉します。が、その紅葉が日本のモミジとはまた違った様子で面白いんですね。日本のモミジ、カエデ類は赤、橙、黄、緑とグラデーションが美しいですが、モミジバフウは紫がかった赤に紅葉します。風情があるとは言いにくいですが、並木として植えられていることが多く、道路沿いを走る赤いラインは日本とは違った秋を感じることができます。

モミジバフウは街路樹の本数ランキングでも4位に位置づけられており、様々な場所で見ることができます。京都では僕が見た紫明通りのほかに、京北や洛西にも街路樹として植えられています。特に洛西の桂坂は名所として知られており、石畳やロータリーも組み合わさって海外のような景色が広がっていますので、ぜひ一度見に行かれてはいかがでしょうか。

さて、僕がモミジバフウを見たのは堀川紫明ですが、ここにはほかにも多くの海外産の街路樹が植栽されております。その中に、モミジバフウに似た、でも少し違う葉っぱの樹がありました。

「あれは何の樹?」

「あれはモミジバスズカケノキ」

「…こっちはなんだっけ?」

「これはモミジバフウ」

……ということで、次回は名前がそっくり、モミジバスズカケノキについてお話させていただこうと思います。

 

モミジバフウ(紅葉葉楓)

【学名】 Liquidambar styraciflua

マンサク科 フウ属  落葉高木

高さ:15m以上

花言葉:「非凡な才能」「輝く心」

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

前の記事

クサギ