梅のクローン

近くの梅が咲き始めていました。

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満開までには、もう少し時間がかかりそうでしたが、愛らしい花びらに思わず足を止めて見入ってしまいました。


京都で 梅の名所・・・と言えば、まず思い浮かぶのは北野天満宮でしょうか。

学問の神様 菅原道真公をお祀りしている神社です。

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梅をこよなく愛した・・・といわれる道真公にちなみ、境内には50種、約1500本の梅の木が植えられているそうです。今が見ごろのようです

先日、この天満宮の本殿前の紅梅をクローン技術で組織培養し、苗木を増やすことに成功したというニュースがありました。
この紅梅は樹齢300年以上の御神木で、梅の組織の培養によって苗木の増殖が実用化されるのは世界初ということです。また、この成功によって特効薬がないウメ輪紋ウイルス(PPV)など病害対策に役立つことが期待されているそうです。

一般的に、樹勢の衰えた老木は挿し木や接ぎ木が難しいと言われていますから、こういう最新の技術で、御神木の未来が繋がっていくのは嬉しいことですね。

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北野天満宮 本殿前

 ところで、「クローン」という言葉の語源は、ギリシャ語で「小枝」という意味だそうです。無性的に増殖した全く均一な生物の集団をいいます。

動物では倫理的に大きな問題もありますが、植物では、クローン技術は古くから使われてきました。例えば、アジサイの挿し木、ジャガイモの種芋、チューリップの球根など、種子によらない増殖方法がそうです。それらの技術で作られた個体は、遺伝的に親と全く同じ性質を受け継ぎます。つまりクローンです。

因みに日本の桜・ソメイヨシノはたった一本の木から、挿し木でその数を増やしていったそうで、日本で咲くソメイヨシノは全てがクローンだそうです。

遺伝子が同じなので、開花時期も気温などによってほぼ同時期となるため、桜前線、開花予想という形で開花の時期を予想できるのだそうです

 

 

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