アジサイの花

緊急事態宣言解除から3週間あまり・・・
19日より新型コロナウイルスの感染拡大を受けた都道府県をまたぐ移動の自粛要請も全面解除され、観光都市京都もようやく他府県からのお客様を受け入れることができるようになりました。

とは言え、第2波、第3波に備えた新しい生活様式が推奨され、ウイルスと共存する「ウイズコロナ時代」への変化が求められています。

幸か不幸か、自然の中での業務が基本の林業は、デジタル化は難しいものがあります💦 
なので日々の感染防止対策を徹底しながら業務を続けています。

2020年を迎えた時、今年がこんな年になるとは誰が予想できたでしょうか?
社会全体、また個人レベルにおいても、既成の価値観や生活スタイルが大きく変わっていこうとしているように感じられます。これまでの枠組みがもはや成立しなくなっているような・・・
今、まさに私たちは「歴史の転換期」を生きているのかもしれません。

さて、近畿地方も既に梅雨入りしましたが、梅雨といえばアジサイ。
アジサイは雨に一番似合う花ではないかと思っています。しっとりと雨に濡れた花びらはとても情緒的ではないでしょうか?

そんなアジサイですが、日本が原産地だということをご存じですか?
アジサイの原種は日本に自生するガクアジサイだそうです。
アジサイの語源は、「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が変化したものとされているそうです。

ガクアジサイは花のまん中(花序)のまわりを装飾花が囲んでいるのが特徴です。
私たちが花びらと思っているのは実はこの装飾花で、萼(がく)です。

長崎出島に来たオランダ人シーボルトが、恋人の「お滝さん」にちなんで「オタクサ」という学名を付けて海外に初めてガクアジサイを紹介しました。
それが品種改良され、日本に逆輸入されたのが、今私たちが良く目にしている西洋アジサイです。
今では世界中で2000種類もの品種があるそうです。

アジサイが世界中から愛される理由の一つに、「花の色の変化を楽しめる」ということがあるかもしれません。

アジサイは根っこから吸収されるph値によって花の色を変えています。
アジサイの花に含まれている「アントシアニン」という色素が土中のアルミニウムと結合することで青く変色するのです。アルミニウムは酸性の土に溶けやすく、アルカリ性の土には溶けにくい性質を持っています。(昔、習ったリトマス試験紙を思い出しますね🤣 信号になぞらえて覚えました。信号の赤が青に変わると歩ける→アルケル→アルカリ性でした😆😆)

つまり、アルミニウムが溶け込んだ酸性の土で育てたアジサイは青くなり、アルカリの土で育てたアジサイは赤くなりやすい、ということです。

今でこそ世界中で人気のアジサイですが、昔の日本では、その花色が移り変わることや安定しないことから、節操を重んじる武士にはあまり好まれていなかったそうです。
また、水分をたくさん必要とする植物であることから、「家の気」までも吸い尽くすとされ、庭に植えるのは風水的に良くないとされていたとか💦

が、時代の流れとともに、価値観も変わり、現代では特に「金銭面」で縁起の良い花とも言われているそうです。育つ環境に応じて花色を変化させるなど、ある意味、とてもたくましい植物とも言えそうです。

しっかりと根を張り、いろんな変化を受け入れ、さらに進化させていくアジサイ・・・
京都森林整備隊もそんな企業になっていきたいものです。

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